FINBRIDGEFIELD NOTES
建物のない、世界最大の市場。夜明け前の、窓の明かりが点々と灯る高層の街並み。Q.04

為替レートは、誰が決める?

建物のない、世界最大の市場。

株の取引所のような建物は、外国為替にはない。世界じゅうの銀行や業者が直接取引し、その値段が為替レートになる。1日に動くお金と、その地図を見る。

30秒要約

1日に、9.6兆ドル。

世界の外国為替の取引は、1日にこれだけの大きさになる。

9.6兆ドル

2025年4月の、外国為替の1日の平均の取引額

3年ごとの国際決済銀行の調査。2022年は7.5兆ドル。

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3年ごとの調査

国際決済銀行(BIS)は3年ごとに、世界の外国為替の取引を調べている。2025年4月の1日の平均は9.6兆ドルで、2022年の7.5兆ドルから28%増えた[1]。

建物は、どこにもない。

外国為替には、株の取引所のような一つの建物がない。銀行や業者が、互いに直接取引する。

1,100

2025年の調査に参加した銀行や業者の数(以上)

52の国と地域の中央銀行などが集めた。

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店頭の市場

BIS の調査は、取引所を通さない「店頭」の外国為替の取引を数えている。2025年は52の国と地域の中央銀行などが、1,100を超える銀行や業者から数字を集めた[1]。

レートを決める一人の誰かはいない。多くの参加者が出す買いと売りの値段が、そのときのレートになる。

地図の上の、偏り。

取引の多くは、いくつかの都市の窓口に集まっている。

38%

英国の窓口が占めた、世界の外国為替の取引の割合

上位4か所(英国、米国、シンガポール、香港)で75%。

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四つの窓口

2025年4月、英国、米国、シンガポール、香港の4か所の窓口で、世界の外国為替の取引の75%を占めた。英国だけで38%だった[1]。

これは取引の窓口がある場所の数字で、取引する人の国籍ではない。

ほとんどの取引の、片側にドル。

外国為替の取引は二つの通貨の組み合わせ。その片側に、たいてい米ドルがいる。

89%

米ドルが売りか買いの片側にいた取引の割合

一つの取引に通貨が二つあるので、合計は200%になる。

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通貨ごとの割合

2025年4月、米ドルは取引の89%で片側にいた。ユーロは28.9%、円は16.8%、英ポンドは10.2%だった[1]。

24時間、日の出とともに回る。

一つの都市が眠るころ、別の都市の窓口が開く。

24時間

外国為替の市場が動いている時間

一つの開始や終了の時刻はなく、都市ごとの時差にそって動く。

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眠らない市場

ニューヨーク連邦準備銀行が支える外国為替委員会は、外国為替の市場を1日24時間動く市場と書いている[2]。同銀行の1997年の論文も、時差にそって世界を回る市場の姿を描いている[3]。

朝9時が来る順番

上の図は、シドニー、東京、シンガポール、ロンドン、ニューヨークに、それぞれ朝9時(標準時)が来る時刻を、協定世界時の時計の上に置いたもの。取引の時間の決まりを示すものではない。

これは投資の助言ではない

この記事は外国為替の市場の仕組みを説明するもので、特定の通貨の売買を勧めるものではない。

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