FINBRIDGEFIELD NOTES
レジの前の、ひとつの質問。旅先のカフェのカウンターに置かれた、無地のカード端末とレシート。Q.05

旅先のカード払い、自分の国の通貨で払うと?

レジの前の、ひとつの質問。

旅先のレジやATMで、カードの画面が聞いてくる。「現地の通貨で払いますか、あなたの国の通貨で払いますか」。その質問の中身と、答え方で変わる値段を見る。

30秒要約

画面が聞いてくる、ひとつの質問。

現地の通貨で払うか、自分の国の通貨で払うか。選べるのは、あなただ。

どちらの通貨で払いますか?

現地の通貨を選ぶと

両替は、あとであなたのカードの発行会社がする。

自分の国の通貨を選ぶと

その場で店側が両替する。レートにはたいてい上乗せがある。

深く読む

店側の両替

自分の国の通貨を選ぶと、その場で店やATM側の業者が両替する。これを「動的通貨換算」と呼ぶ。

カード会社の規則

Visa は、店やATMは両替を受けるか断るかをあなたに選ばせ、代わりに選んではならず、文字の大きさや色で選択を誘導してはならないとしている。また、両方の通貨での金額、使う為替レート、上乗せを示すよう求める[1]。

答え方で、値段が変わる。

店側の両替には、たいてい上乗せがある。

7.6%

ノルウェーの銀行が調べた、店側の両替の上乗せの平均(1,500件、2016年)

最大は12.4%。欧州の古い調査で、いまの国や店に当てはまるとは限らない。

深く読む

調査の数字

欧州の消費者団体 BEUC が2017年にまとめた資料によると、ノルウェーの銀行が2016年に調べた1,500件の引き出しで、自国の通貨を選ぶと平均7.6%高く、最大12.4%だった。現地の通貨より安かったのは1,500件のうち4件だった[2]。

ドイツの消費者団体の調査では、ATMで2.6〜12%、店での支払いで2〜5%高くなった[2]。

ヨーロッパは、上乗せを見せる決まり。

EUでは、両替の上乗せを、欧州中央銀行の参照レートに対する割合で示さなければならない。

深く読む

EUの規則

EUの規則2021/1230は、カードで払うときの両替の費用を、欧州中央銀行の最新の参照レートに対する上乗せの割合で示すよう定める。支払いの前に、支払先の通貨での額と、自分の口座の通貨での額を示し、支払先の通貨で払ってあとから自分の銀行が両替する選び方もあることを伝えなければならない。支払いのあとには、上乗せを知らせる電子の通知も届く[3]。

ほかの地域では、カード会社の規則が頼り。

EUのような法律がない国や地域では、カード会社の規則が表示を支えている。

深く読む

確かめた範囲

この記事では、EUの規則と、カード会社(Visa)の公開している規則を確かめた。ほかの国や地域の法律は、今回は確かめていない[1][3]。

圧力を感じたら

Visa は、必要な情報が示されていないときや、どちらかを選ぶよう圧力を感じたときは、両替を断り、カードの発行会社に知らせるよう勧めている[1]。

レジの前で見る、三つの数字。

画面に並ぶはずの三つの数字を、目盛りとして置いておく。

深く読む

両方の通貨の額

現地の通貨での額と、自分の国の通貨での額が、両方示されているか[1][3]。

レート

使われる為替レートが示されているか[1]。

上乗せ

上乗せ(手数料)が示されているか。EUでは参照レートに対する割合で示される[3]。

これは助言ではない

この記事は両替の仕組みと規則を説明するもので、どちらを選ぶべきかを個別に助言するものではない。

次の問い

NEXT QUESTION建物のない、世界最大の市場。NEXT QUESTION百五十余りの財布を、世界は手放さない。FIELD NOTESの表紙棚を見る →

この記事で言えないこと

出典