世界の中央銀行って何?
お金の、いちばん奥の蛇口。
銀行がお金を借りる、そのさらに奥に、もう一つの銀行がある。世界の中央銀行は何をしていて、国ごとに何が違うのかを、蛇口にたとえてたどる。
30秒要約
- 中央銀行は、お札を出し、銀行どうしのお金の行き来を支え、金利の水準を決める「銀行の銀行」。
- 目指すものは国ごとに違う。ユーロ圏は物価の上昇を中期で2%、インドは4%(上下2%の幅)、ブラジルは3%(上下1.5ポイントの幅)を目標にしている。
- いちばん古い中央銀行は、1668年に生まれたスウェーデンのリクスバンク。いまは63の中央銀行が、国際決済銀行(BIS)に加盟している。
銀行にも、銀行がある。
私たちが銀行にお金を預けるように、銀行も、中央銀行にお金を預け、足りないときは借りる。
BIS に加盟している中央銀行と通貨当局の数
加盟国を合わせると、世界のGDPの約95%になる(BIS)。
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銀行の銀行
中央銀行の仕事は、国によって少しずつ違う。それでも多くに共通するのは、お札を発行すること、銀行どうしの支払いを支えること、そして金利の水準を決めることだ。
中央銀行の中央銀行
スイスのバーゼルにある国際決済銀行(BIS)には、63の中央銀行と通貨当局が加盟している。2020年にクウェート、モロッコ、ベトナムの中央銀行が加わり、加盟国を合わせると世界のGDPの約95%になる[1]。
蛇口をひねる道具は、金利。
中央銀行がいちばんよく使う道具は、政策金利。お金を借りる値段を上げ下げして、流れる量を変える。
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ユーロ圏の場合
欧州中央銀行(ECB)は、主な手段を政策金利だと書く。金利がこれ以上下げにくいときなどには、長めの資金の供給、債券などの買い入れ、マイナス金利、先行きについての案内も使う[2]。
たとえの限界
蛇口は一つでも、水道管は国ごとに違う。同じ金利の動きでも、住宅ローンの仕組みや、銀行の預金の割合によって、暮らしへの届き方は変わる。
目盛りは、国ごとに違う。
「物価を安定させる」という同じ言葉でも、目標の数字と、その決め方は国によって違う。
ユーロ圏の物価上昇率の目標(中期)
上にも下にも、同じだけ外れたくないという「対称」の目標。
いちばん古い蛇口は、1668年。
世界で最も古い中央銀行は、スウェーデンの議会がつくった銀行だった。
スウェーデンのリクスバンクが生まれた年
最初の名前は「王国の諸身分の銀行」。いまの名前になったのは1867年。
この先を読むための、目盛り。
中央銀行のニュースを、自分で読むための目盛りを置いておく。
次の問い
NEXT QUESTION百五十余りの財布を、世界は手放さない。NEXT QUESTION持ち越した夜に、つく値札。FIELD NOTESの表紙棚を見る →この記事で言えないこと
- 中央銀行ごとの細かな仕事の違い。この記事では、共通する役割だけを扱った。
- 世界のすべての中央銀行の物価目標の一覧。三つの国と地域を例にした。