通貨の本当の力は、どう測る?
同じパンは、国境でいくらになる。
為替レートで換算しただけでは、暮らしの大きさは比べられない。同じ買い物が、国によっていくらになるのか。世界の物価をそろえて比べる物差しを見る。
30秒要約
- 物価は、所得の高い国ほど高く、低い国ほど安い傾向がある。そのため為替レートでの比較は、国の大きさをゆがめてしまう。
- 物価の違いをそろえて比べる物差しが「購買力平価」。世界銀行の国際比較(ICP)は、2021年について176の経済を比べた。
- 購買力平価で見た2021年の世界の経済は152兆ドル。中所得国が半分を超え、低所得国は約1%だった。
為替レートだけでは、比べられない。
同じ1ドルでも、国によって買える量が違う。
物価をそろえる、ものさし。
同じものが同じ量だけ買えるように換算する。それが購買力平価だ。
深く読む
購買力平価
購買力平価は、国ごとの物価の違いをそろえて、同じ量のものやサービスを買えるように通貨を換算する割合だ。世界銀行の国際比較プログラム(ICP)が、各国の価格を集めて計算している[1]。
176の経済を、同じ棚に並べる。
国際比較プログラムは、2021年について176の経済の物価を比べた。
国際比較プログラム(2021年)に参加した経済の数
1968年に始まってから10回目の比較。
ものさしを替えると、世界の形が変わる。
購買力平価で見ると、世界の経済の大きさと、その分け方が変わる。
購買力平価で見た、2021年の世界の経済の大きさ
中所得国が半分を超え、低所得国は約1%。
この先を読むための、目盛り。
物価と通貨の力を読むための目盛りを置いておく。
次の問い
NEXT QUESTION百五十余りの財布を、世界は手放さない。NEXT QUESTION世界の通貨が、ドルで話す理由。FIELD NOTESの表紙棚を見る →この記事で言えないこと
- 国ごとの購買力平価の値。この記事では世界全体の結果だけを扱った。
- 2021年より新しい年の、正式な比較の結果。